今回のご紹介は
テキサス州はヒューストンからの
ギャングスタラップグループ
Dirty Bird Funk & The Black Woodies による一曲
【 5 Long Years】
1995年に Inter-City Records からリリースされた
アルバム
「Dirty Bird Funk & The Black Woodies」 収録

彼ら唯一のアルバムで
H-Town のアンダーグラウンド的名盤として
コレクター間では “激レア” として扱われる作品。
そんな希少価値の高い一枚に収録された
一曲ですが
アルバム全体の世界観を決める
1曲目に収録されています。
トラックの BPM は 80〜88 と典型的なスローGファンク帯。
うねりのあるベースがファンク感を生み出し
乾いて太いスネアが南部ならではの煙たい哀愁を作り出す。
ただその哀愁も
メロウすぎず、ハードすぎない狭間を行く
主張しすぎない絶妙さが良いポイント。
絡みつく高音シンセもどこか控えめで暗い。
そんなトラックに乗せる
ラップは
ゆったりと喋るように進行されていく。
早さよりも語気の重さを感じさせ
メロディよりも言葉の存在感が目立つ運び。
全体的には
南部の濃い空気感が漂う楽曲なので
万人受けはまずないのが正直なところ。
派手なギャングスタファンクと言うよりも
街のドキュメンタリーさを感じるシリアスな一曲になっています。
ただ
当時の南部の生々しさを感じられる
貴重な一曲であることには
間違いない作品。
輝きではなく 渋さ、重さを感じさせる
ローカルギャングスタファンクです。

コメント