今回のご紹介は
フロリダ州はジャクソンビルの出身で
南部(サザン)ヒップホップを軸に活動する
インディペンデント色の強いアーティスト
Natalac による一曲
【Life As A Young G】
2001年に自身のレーベル Natalac Records からリリースされた
アルバム
「Do Whacha No U Shud」 に収録されています。

“派手さ”や“クラブヒット”を狙った作品ではなく
フロリダの2001年を封じ込めた
黒人コミュニティの記録物。
サウスの泥臭さや
政治的メッセージを愛する人には
たまらない1枚と言えるでしょう。
そんな中からの一曲ですが
タイトルの Young G (主人公)が
どうやって育ち、何を見て、どこで道が決まったのか
といった 起源の物語(origin story)が語られていきます。
ビートは典型的なサザン初期スタイル。
BPM はやや遅めで
分厚いベースにミッドレンジのこもったシンセ
乾いたドラムが特徴。
過去→現在へと時間が流れていく過程を表すかように
奏でられるピアノが美しくも切ない。
そんなトラックに乗せる Natalac のラップは
誇張することなく、派手なアドリブも一切ない。
淡々と落ち着いて、重い語り口だからこそ
内容のリアルさが伝わってきます。
ジャクソンビル特有の
湿度があるサウンドが
主人公 Young G の息苦しさをそのまま音にしているよう。
若くしてストリートに染まっていく過程を描いたシリアスな一曲です。
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